量子力学 ■Q&A■
「波動関数」とは何ですか?
原子の中のどこに電子がいるか、その位置を教えてくれるのが「波動関数」です。
電子は、どこか特定の1点に存在するのではなくて、ある広がりを 持った範囲に存在しています。その範囲が、ちょうど雲のように広がっている ので、これを「電子雲」と呼びます。
ある位置を指定し、電子がその位置にどれくらいの確率で存在するか、 その確率を教えてくれるのが波動関数です。
波動関数に「ある位置」を与えると、その位置での「存在確率」 が返ってくるという仕組みです。
電子雲の端っこあたりの位置を与えると低い確率が返ります。雲の真ん中 に近づくにつれて確率は上昇し、雲の外の位置に対してはゼロになります。
「モノ」なら、その位置を普通の「数値」で示せます。しかし、 量子の世界ではそれができないため、間接的に「関数」の形で 位置を表しているのです。